第18回俳句・川柳コンテスト入選作品発表
言葉で世界を描きとめた秀句、笑句の名作選
このコンテストは、宮下時雨氏(公益社団法人俳人協会山梨県支部支部長・日本現代詩歌文学館長振興会会員・ 山中湖俳句の館風生庵支援協議会理事長)の協力を得て、厳正な審査を執り行いました。 ※敬称略
俳句部門
金賞
刻々と赤富士となる朝かな
銀賞
瀧音の変はる刻あり岩燕
旅疲れ一粒ふふむ青山板
銅賞
雲一と日富士を離れず花水木
あかつきの富士に押し寄せせ芝桜
良き縁と両家安堵の夏料理
入選
朝涼に紅引く筆のやはらかし
伸ばす掌の先に蛍の闇深し
靴音の妻とわかりし桜の夜
正面に五月富士据え野点かな
活けられて狗尾革のなほ傾ぐ
赤富士や会話の弾む露天風呂
庭守の眼優しや熊谷草
やんわりと富士よりの風柳の芽
初旅の一句を拾ふ富士の庭
川柳部門
金賞
変る世を変らぬ富士何と見る
銀賞
梅エキス持参で海鮮食べまくり
旅の恥入れる袋を持ち歩き
銅賞
捨てたはず雑念がまた酒に浮く
子とかわすワインにロ数多くなり
ボケまいと思ふそばからまた忘れ
入選
父と旅行夫婦に見られ父笑顔
おもてなし晴れて貴族の顔と所作
世界遺産庭の野草も誇らしげ
一人旅あっちこっちで友ができ
いつまでも一緒にいたいよ富士と母
祖母が逝き相父に元気をくれた宿
温泉街笑い袋を押し歩き
富士山の正面はどっちとみななやむ
庭園の雄々しき富士に忘我の境
旅帰り若くなったと孫の世辞
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