うらろじ1本目鐘山苑の美味しい野菜農園
元総料理長・高根常務の挑戦
美味しい野菜を朝食バイキングに。
なにより楽しいのは、富士山を眺めながらの土いじり。
今回は、元鐘山苑総料理長として、鐘山苑のおもてなし料理の基盤を築いて来た高根常務の取り組みをご紹介します。近年、高根常務は、朝昼夕、一日の大部分を鐘山苑前に広がる広大な農園で過ごしています。
「500坪の農地、雑木林のような農地を借り、開墾するところから自分達で始めました」土と格闘をはじめてはや10年になる。現在では、サツマイモ、ジャガイモ、ネギ、トウモロコシ、いんげん、モロッコいんげん、トマト2種類、春菊、レタス、ブロッコリー、キュウリ、米、夕顔などを栽培。収穫できた時は、できる限り、朝食バイキングのサラダコーナーなどを通じて、お客様に提供しています。
こうした野菜の栽培は、ホテルからの食品残さをリサイクルし、液体肥料を生産し、それを活用して肥料としています。高根常務は言う。「現在、一日当たりの処理能力が100kg程度の装置で生産をしています。食材の残りをバクテリアを使って水と空気にして、黒ミツを混ぜてアミノ酸に。これを土に撒いてかき混ぜる。さらに一般的な肥料を混ぜる事でパワーが増す。このリサイクル装置は優れもので、発酵分解能力が高く、分別も容易です。この液体肥料を活用した農法で栽培すると作物の糖度が上がるとは聞いていましたが、素人の我々が作ってもその差は明らかでした。スイカやメロンは格段に甘みが増します。試食していただくと、皆さん一様に驚かれます。もともと食材にこだわっていきたいという思いがありましたので、このシステムに出逢ったのは本当に良いきっかけとなりました」
無農薬を標榜しているので、手入れも通常の何倍もかかる。毎朝収穫して、昼は手入れ、夕は水まきが基本だが、「雑草が出て来た」となると一日がかりになる。今年の冬は雪が多く、ビニールハウスが重みで潰れてしまった。専業ではないので、直すのに2ヶ月かかったと言う。
「でも、そんな苦労も収穫したものを笑顔で食してもらえると全て消える。料理の基本はおもてなしの心で、お越しいただいたお客様を笑顔にする事だと信じているので」
液体肥料による農法は現在、地元生産農家の方々にも推奨し、約30名の農家さんが使用。ある米農家さんでは、液体肥料を使用した米を品評会に出したところ、総得点で日本一に輝きました。これにより各農政関係機関の方々も視察にお見えになったこともあります。「自分たちで生産している液体肥料を供給するということは、自分たちでもその商品の使い方が判っていることが肝要。自ら農作業に取り組むことで、地元の農家の方たちにも薦められるようになります」
ホテルの食品廃棄物をここまで活用している例は、なかなか珍しいと思いますが、これに限らず、もっともっと鐘山苑全体でいろいろなリサイクルを推進していきたいと思います。
お客様をおもてなしする大切なお料理に安心安全の心を吹き込み、新鮮でみずみずしい野菜を提供できるよう努力していきます。
2011年9月26日
※記事の内容は取材当時のもので現在とは異なる場合があります。
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鐘山苑の美味しい野菜農園
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鐘山苑西側第三駐車場に隣接しています
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